ヘックマン教授の幼児教育に関する研究結果を解説!幼児教育がその子の一生を左右する

幼児教育が気になるパパママ「ヘックマン教授の幼児教育に関する研究結果はどんな内容だったの?幼少期の教育によってその後の人生が左右するってどういうこと?」
こう言った疑問にお答えします。
ノーベル賞受賞者のヘックマン教授著『幼児教育の経済学』がテレビでも取り上げられ、話題になりました。
『幼児教育の経済学』では、赤ちゃんが40歳まで育つまでの40年間の追跡調査の結果がまとめられています。
ヘックマン教授の幼児教育に対する研究結果
本記事ではこれらの研究結果についてそれぞれ解説していきます。
この記事を読むことで、幼児教育にこそ最もお金と時間をかける必要性が理解できると思います。
研究結果①:『幼児教育は将来の子どもの年収を大きく左右する』
ヘックマン教授の赤ちゃんが40歳まで育つまでの40年間の追跡調査の結果から、幼児教育を受けた子は受けない子に比べて1.5倍年収が高いことが明らかとなりました。
調査方法としては、「幼児教育を行った子ども」と「幼児教育を行わなかった子ども」で40年後の年収にどのような差がついたか調査することです。
単純に研究結果が出るまで40年も調査したなんてすごいですよね。
その結果、幼児教育を行った子どもの方が40歳時点での年収が高く、1.5倍の差が生じました。
研究結果②:『年代別の教育に対する投資効果は幼児教育が最も高い』
ヘックマン教授は、幼児、小学生、中学生、高校生、大学生、社会人でどの年代の教育にお金をかけるのが、1番投資効果が高いかを算出しました。
その結果は、
と言う順番で、年齢が若ければ若いほど投資効果があることが明らかになりました。
具体的に、以下のように投資効果を算出しています。
幼児期への教育投資が最もコスパが良く、4歳児に1万円教育投資すれば、大人になると300万円分の価値になる
一方で、高校生や大学生になると投資額を下回る効果しか出ない場合もあると算出しています。これは、教育費が高い割にそれほど大きな効果が見込めないことを意味します。
幼児教育への投資効果が最も高い理由
ヘックマン教授は、幼児教育への投資効果が最も高い理由を以下のように説明しています。
もう少し詳しく解説すると、以下のような流れになります。
幼児教育をすることでIQが高くなる→小学校でも勉強に対する苦手意識がつかない→中学高校でも勉強意欲が高い→学力が高くなった結果安定した職業に就く
子どもの脳の90%が6歳までに完成
近年の大脳生理学の発達によって、人間の脳は3歳までに80%、6歳までに90%が完成することがわかっています。
そして、脳が発達するこの時期が、最も人間のIQが発達する時期です。
もちろん、大人になってからIQを高めることは可能ですが、非常に難しいと言われています。
脳科学者の茂木健一郎先生の著書『5歳までにやっておきたい 本当にかしこい脳の育て方』で幼児期の脳の発達に関して以下のように記載がありました。
脳の80%は0歳から3歳、遅くとも5歳ごろまでには基礎が完成してしまいます。残りの一生は、5歳ころまでに培ったものをベースに生きていくのです。
幼児教育はこの時期にしかできない親から子への贈り物ですね。
研究結果③:幼児教育では非認知能力を伸ばすことが重要
幼児教育を行った子どもと行わなかった子どもの年齢別のIQと学力を調査しました。
「IQ=学力」であると一般的に認知されていますが、実験結果から違うということがわかりました。
以下の表は5歳、10歳、14歳のIQと学力(テストの点数)を比較した結果です。
年齢 | IQ | 学力 |
5歳 | 幼児教育を受けた子の方が高い | 幼児教育を受けた子の方が高い |
10歳 | 同じ | 同じ |
14歳 | 同じ | 幼児教育を受けた子の方が高い |
5歳時点では、幼児教育を受けた子どもの方がIQも高く、学力も高いです。ちゃんと幼児教育の効果が現れていますね。
しかし、10歳になるとIQも学力も同じにになりますが、14歳では幼児教育を受けた子の方が学力のみ高くなりました。
IQが同じであれば、学力は同じになると思いますよね?しかし、研究結果ではIQが同じでも幼児教育を受けた子の方が学力が高くなるという結果になりました。
この結果について、ヘックマン教授は以下のように述べています。
IQが同じでも、非認知能力(やりきる力や粘り強さ)が高いので学力が高くなった。つまり、幼児教育では、IQだけでなく、非認知能力を伸ばすことも重要である。
IQが同じであれば、非認知能力(やりきる力や粘り強さ)が高い方成果が出るのは当然ですよね。
学力は「IQ × 非認知能力」によって大きく向上
数がわかる、字が書けるなど、IQなどで測れる力は「認知的能力」と言います。いわゆる、テストで数値化できる能力で「学力」のことです。
一方で、忍耐強さ、自己抑制力、良心といったIQなどで測れない内面の力は「非認知的能力」と言います。
頭はいいのに、勉強しない友達っていませんでしたか?まさに、IQは高いけど、非認知能力は低いパターンです。
非認知能力とは
- 目標に向かって頑張る力
- 感情をコントロールする力
- 他の人とうまく関わる力
日本でも今度の教育で非認知能力が重視されることになります。
2020年からの大学入試でもこの「非認知能力」が評価の対象に新しく加えらたことからも明らかです。
AIが発達し、働き方が大きく変わる今後の世の中のことを考えると、ロボットにはない「非認知能力」は重要な能力になりそうですよね。
まとめ:子どもの将来の幸せのために幼児教育に力を入れることが重要
ヘックマン教授の研究結果から、人間の一生のうちで教育効果が一番高いのは、幼児期だと言うことがわかりました。
そして、その際にはIQを高めるような教育だけでなく、非認知能力を高めるような教育が重要であるとわかりました。
また、幼児教育は無駄ではなく、むしろ効果がかなり高いことがわかりました。
幼児教育に取り組まれている方にとって励みになったのではないでしょうか。
幼児教育は今すぐにでも始めた方がいい
本文中でも述べましたが、子どもの脳は3歳までに80%、6歳までに90%が発達することがわかっています。
そのため、この時期は経験・体験をスポンジのように吸収する時期です。
我が家もそうですが、子どもが小さい時は、親もお財布事情が厳しいのもまた事実です。
みなさんもこの機会に幼児教育に力を入れてみてはいかがでしょうか。
私は家庭で手軽に始められる通信教材から始め、現在は幼児教室にも通わせています。
それぞれの年齢ごとにおすすめの通信教材を解説しているので、興味にある方は、参考にしてください。
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